SNN-しんだらなにものこらない-

頭の中を整理するため、文章を書くリハビリとして始めてみました

バスタイムカバーデビュー

銭湯が好きです。お遍路で都内はほとんど廻ったほど銭湯好き。だけど、乳がんになってしまい、銭湯に行かなくなってしまいました。というのも、私自身、こんなに銭湯に通っていて、乳がんの手術跡のある人を見たことがないから。帝王切開なのか、盲腸なのか、お腹に手術跡のある方には何度も遭遇したのだけれど、胸がない人には出会ったことがない=私が銭湯に行ったら好奇な目で見られるに違いない、と思ったのです。

まぁ、手術する前にこの世の名残とばかりに、連日通ったし、アカスリにもスーパー銭湯にも健康ランドにも温泉にも行って、もう、お風呂に思い残すことはない!と思ったんですけどね。私の場合、再建もしているので、上手くいけば数年でパッと見、分からなくなるだろうから、しばらくの辛抱なんですけど。

そんな中、通販でバスタイムカバーを入手。これです。

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厚労省認可済み、入浴着。

 

バスタイムカバー「入浴着」ご利用者カード によると…

バスタイムカバーは衛生面での許可を受けています。

全国の温泉、温浴施設でご利用できます。

乳がん患者の方が、専用入浴着を利用して気兼ねなく温泉に入れる観光地の拡大を支援し、誰もが旅行を楽しめる環境づくりを進める」

厚生労働省国土交通省総務省バスタイムカバーの公共性が認められています。

 

と、まぁこんな感じ。

これを買ってみた訳です。でも、いざバスタイムカバーを着て銭湯へ!という勇気が持てず、買ってから1ヶ月はタンスの中。そして、先日、ついにバスタイムカバーデビューをしてきました。

行きつけの近所の銭湯、閉店30分前の23時半。この時間なら、人も少ないだろう…と思いきや、まだ5~6人も…。待っていたのでは、銭湯が終わっちゃうので、いざ、脱衣。

バスタイムカバーを着て洗い場へ入っていくと、やっぱり「おや?」という目では見られます。そりゃそうですよね、服着てるんですもん。が、こちとら厚労省認可済みだぜ、とばかりに、服(バスタイムカバー)を着たままガンガン洗います。洗っているうちに、みんな帰らないかなぁと思うのですが、なっかなか帰りません。閉店まで15分。このままじゃあ、ただ単に、広い洗い場で頭を洗っただけになっちゃいます。私の目的は露天の広いお風呂なのです。もう、お湯の無駄遣いの見本のように、ザーザーザーザーと、助さん格さんもういいでしょうってくらい洗い流して、バスタイムカバーに1つも泡が残っていない様子をアピールし、満を持して露天風呂へ。皆さん、視線の端で私を追うのが分かります。

4ヶ月ぶりに入った大きいお風呂。しかも露天風呂。あいにく曇って夜空は見えないけど、なんて気持ちいいんだ〜。先に入っていた人も、私が行くとお風呂から上がっていきました。残り15分、お風呂を満喫。その間、誰も露天風呂には入ってきませんでした。きっと、皆さん、気を遣って内風呂の方を使っていたんだろうな。

ということで、一度入ってしまえば、あとは気楽なもので、週に一度は閉店間際に銭湯へ行けるようになりました。バスタイムカバー、バンザイ!